« 大宮アルディージャ戦観戦記(試合前編) | トップページ | ラドンチッチとノヴァコビッチ【J特】 »

大宮アルディージャ戦観戦記(中村主審レビュー編)

お待たせしました、この日の主審の中村太氏の様子です。
(ん?誰も待っていない???)

中村主審ですが、本格的にJ1の試合を担当し始めて3季目です。
従いましてリーグ戦で日本平に来たのは初めて。過去のエスパルス戦ですが
2012年 大宮1-0清水●
2013年 名古屋2-1清水●
とこれまで担当した2試合は負けていました。

今回の試合を振り返るにあたり参考にしたのはネットで見つけた家本主審の『主審告白』という本をレビューした方のHPです。
----------------------------------------------
★いいレフェリーとはどういうものか?

 3本の柱
 ①反則をしっかり取れて、反則を認識していて、対応できる人。
 ②たくさん動けて、よいポジションに常にいる人。
 ③重大な決定(PK、退場)を下さないといけないときに勇気をもってそれをできる人。

 加えて
 ④試合を荒らさない、試合をうまく流す。

 立場による見方
 ⑤メディアにとって、
  ・ジャスチャー等を使って、分かりやすく表現してくれるレフェリー
 ⑥サポーターにとって
  ・自分の応援している選手とチームを勝たせてくれるレフェリー
 ⑦選手にとって
  ・自分を守ってくれたり、気遣ってくれるレフェリー
----------------------------------------------

■エスパサポの不満

 今回、エスパルスが勝ちエスパサポにとっては⑥なのですが、これがなぜか不満が多かったわけです。
 では、なぜエスパサポは不満に思ったのでしょうか。
 ③④に不満があったように思います。

 ③の「重大な決定」はPKや退場に限ったことではなく、警告も対象になるのですが、危険なプレーに対するイエローが少なかったと映ったのではないでしょうか。
 そしてそのイエローを出す基準がぶれていたと捉えているようです。

 大宮に対して、清水に対して、それぞれのイエローを出す基準の一致も重要ですが、私が危惧したのはイエローを出さないことにより選手へのファールが増えてしまったのではないのか、ということです。

 イエローカードはプレーを、試合をコントロールして荒れることを防止し、それが、選手への危険なプレーを抑止し、選手の身を守ることになる重要なツールです。

 使い過ぎるとかえって試合を荒らす場合もありますので、その裁量は難しいところですが、この試合に限ればクリーンで無いプレーも見受けられましたのでもう少し使ってもよかったのではないかと思いました。

 そして④試合がうまく流れなかった、と観客には映ったと思います。

 試合が流れなかった一つの要因に、流そうとする意識が強いが上に笛を吹くタイミングが遅かったように思います。流そうとしてそれがプレーオンでつながった場面は3回程度(スカパー!に加入していないので確認できていませんが)でした。見極めは難しいとは思いますが、この試合では幸い見られなかった報復行為(危険なプレー)を防ぐ為にも早めのジャッジが求められるのではないでしょうか。

 そしてなんと言っても痛かったのは前半早々のいわゆる「死角」が生んだジャッジです。

 ファールで試合が止まった直後に中村主審の背後で大宮の選手が大前選手に故意に接触していました。
 おそらくイエローは出たであろうこのプレーですが、これがメインスタンド側西サイド、すなわち副審のいないサイドであり3人の
  「審判の死角」
になる位置で起きた出来事でした。
 このプレーが「選手」そして「観客」(特にエスパサポ)も含め審判との信頼関係の構築に大きな影響を及ぼしたと思います。

 しかしこういう時は主審はどのように対応すればいいのでしょうか?3人では見つけられないプレーに関しては第4の審判の判断も必要なのではなのでしょうか。

 この他に副審とのコミュニケーションすなわち主審として審判団をマネージメントできていたのか等があげられます。、
(バックスタンド側副審のオフサイドの判定の扱い等に関して)

■よかった点

 ここまで反省点ばかりですが、よかった点もありました。
 体格からか
 「笛の音量が大きかった」
 これはかなり重要かと思います。同じジャッジでも音量で感じ方は違うのではないでしょうか。
 ジェスチャーもまずまずだったと思います。

 そして選手とのコミュニケーションも取っていました。
 ただ、他の主審でよく見られる
 「注意1回目だからね。あと1回でイエロー出しますよ。」
 というようなコミュニケーションはなかったようです。

 イエローを出さずとも危険なプレーの抑止効果はあるわけですから、できれば大宮の渡邊大剛選手には行ってもよかったのではないでしょうか。

 人間ですから誤審はつきもの、試合中も試合後もその後のフォローが重要です。

 上から目線で申し訳ありませんが、
  中村さんの今後の更なる成長に期待しています。

(負けた大宮さん側のブログでは主審の記事は見当たらないので、エスパルス側が過剰反応を示しているのかもしれません。)

Nakamu02

では写真を。
まずはピッチチェック中。



Nakamu03

ブロマイドになりそう?




Nakamu04

ウォーミングアップ中の審判団。




Nakamu05

キックオフに向けて。




Nakamu07

アルディージャによるキックオフ。
ってことは前半西サイドに向けて攻撃するのを取ったのはエスパルスということ?


Nakamu08

ノヴァコビッチさんは早い段階から何か言いたそうでした。
本田選手はかなり削られていたように思います。




Nakamu09

コミュニケーションは取っています。





Nakamu10

本田「いて~よ」
大宮選手「大丈夫か、もうすぐ主審が来てくれるぞ」




Nakamu11

大丈夫?





Nakamu12

ノヴァさん、執拗に抗議。





Nakamu13

こういうシーンが多く見られました。





Nakamu14

みな倒れた大宮選手側へ。




Nakamu15

そして搬出の指示。




Nakamu16

エスパルスFK時の壁。
キャラの表情に注目。



Nakamu17

なんだか楽しそうなんですが。




Nakamu18

でも1回壁を崩させた方がよかったのかもしれません。




Nakamu19

前半終了。




Nakamuafshin01

後半開始前のエスパルスベンチ前にて。




Nakamuafshin04

ゴトビ監督が
「なかむらさ~ん」
と言っていたとか。


Nakamuafshin03

「選手に怪我させないでね」
と言っていたのでしょうか。




Nakamu20

試合を止めるジャスチャーの中村さん。





Nakamu21

「元紀ガンバレ」
選手とのコンタクト。




Nakamu22

クッシーが倒されヒートアップのゴール前。




Nakamu23

中村さんも大変そうです。




Nakamu24

キャプテンとノヴァコビッチさん和解。




Nakamu25

この試合最後のプレーで倒されたノヴァコビッチさんはPKをアピール。





Nakamu26

しかし試合終了のホイッスル後にイエローカードが出てしまいました。




Nakamu27

大宮の選手を引き連れセンターサークルへ。





Nakamu28

お疲れ様でした。

|

« 大宮アルディージャ戦観戦記(試合前編) | トップページ | ラドンチッチとノヴァコビッチ【J特】 »

エスパルス」カテゴリの記事

コメント

ありがとうございます、ありがとうございます。
こんなにたくさん書いていただいて、溜飲が下がりました。
中村さんもきっとこの記事を読んでくださることでしょう。
中村さん、素晴らしい「試合」をありがとうございました。

投稿: ファンシー | 2013年11月26日 (火) 10時02分

分かりやすく書いていただきありがとうございます。
中村さんもサポーターの声を聞きさらに成長できると思います。
みんなで応援しましょうね。

投稿: しゅん | 2013年11月26日 (火) 17時24分

>ファンシーさん

 中村さんがこの記事を見ていただけるのか確認していませんcoldsweats01
 できれば飯田さんにお願いして伝えていただきたいのですが。


>しゅんさん

 私は審判の資格は一切持っていないド素人もいいところなので、このようなことを書くのはおこがましいのですが、ファン、サポーターも審判の方々を批判するだけではなく、育てる方向に目を向ける必要があるのではないのか、と思っています。

投稿: さかた | 2013年11月26日 (火) 19時31分

 さかたさんの審判との交流やジャッジの観察・批評、とても勉強になります。

 よい審判の要件①~⑦に、「冷静さ」が含まれていないのは、ちょっと不思議な感じがします。そのような要素は不要なのか、言及するまでもない大前提なのか?激昂していたり不安げだったりする裁判官の判決には説得力が乏しいと思いますが、審判のジャッジにはそれと同じ要素があるように感じます。

 大宮戦は見逃してしまったので詳しいことはわからないのですが、写真Nakamu26は「顔つき合わせてのイエローカード」でしょうか?もしもそうだとすると、あまり感心できません。「まあ、落ち着けよ。抗議のし過ぎはイエローだよな。」くらいの間合いが欧州の審判にはあるように思えるのですが、、。 

投稿: いつも拝見しています | 2013年11月26日 (火) 21時27分

>いつも拝見していますさん

 たしかにおっしゃるとおり「冷静さ」も重要な要素ですね。
 家本さんはおそらくそれは必要不可欠な要素なので敢えて書かなかったように思います。
 ・泰然自若
 ・沈着冷静
この二つの四文字熟語は審判に求められる要素ではないでしょうか。

 最後のイエローについてはノヴァコビッチ選手が執拗にPKの抗議をしていたのでイエローの判断は正しかったと思いました。

投稿: さかた | 2013年11月28日 (木) 00時16分

ご返答、大変にありがとうございました。

泰然自若と沈着冷静、その通りと感じます。

最後のイエローカードですが、その判断は支持します。が、出し方が気になったのでお尋ねした次第です。欧州のトップレベルの審判、イエローカードを出す際の選手との(空間的な)距離が絶妙と思えるものですから、、。心理的な距離感も重要と考えますが、そこまで見通す目が無いもので、、、。

投稿: いつも拝見しています | 2013年11月29日 (金) 13時07分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 大宮アルディージャ戦観戦記(試合前編) | トップページ | ラドンチッチとノヴァコビッチ【J特】 »