審判を取り巻く環境(報道と観戦と)
エスパルスが昇格を決めたアウェー徳島戦の主審は上田さんでした。
上田さんのレフェリングはよかったと思います。私以外の観戦者からもそのような声が聞こえました。
ただ、いくらよいレフェリングをしても審判クレーマーはいるわけでこの試合でもゴール裏にはいました。
アイスタにも多々いるわけですが、ここではクレームを全く言うな、というつもりはありません。ただ個人的にはあまり感じがいいとは思っていない理由をコメントします。
まず
①クレームをつける心理 と
②クレームを聞いた側の心理
この2点について考えたいと思います。
①なぜクレームをつけるのか
今回の試合でも上田主審のジャッジに
「なんであれがファールなんだよ」
「イエローだせよ、おかしいじゃないか」
という声をいくつか耳にすることになりました。
クレームをつける心理としては
・自己顕示欲
・ストレス発散
があると思います。
特に“自己顕示欲”は技術、ルール云々を語れなくても審判批判はあたかも
「俺サッカーよく知っている」
ような錯覚に本人を陥れる術になってしまっているのではないかと。
②クレームを聞いた側の心理
「あれ?本当におかしいのかもしれないな」
というサウンド効果が、周りをクレームの渦に巻き込んでいくことになります。
それが徐々にスタジアム全体に波及し、審判への威圧につながっていくのではないでしょうか。クレームが全く悪いとは言っていませんが、それはあまり(サポートするチームの)利になることにはならないと常々思っています。
ちなみに9連勝の初めの一歩となったアウェーのセレッソ戦のゴール裏では西村主審に対してのクレームが全く聞こえませんでした。
レフェリングがよかったこともありますが、それだけ応援に集中していたのではないでしょうか。
実はポカスタを発った後に上田さんと帰りの徳島駅で偶然バッタリとお会いしたのです。
試合後に鳴門市役所のバス停までとぼとぼを歩いていると、このブログを見ていただいている山口県のご一家に拾っていただき、車で徳島駅まで送ってもらいました。
そして運のいいことに上田さんと遭遇したということです。
試合の序盤のエスパルスはやや堅かったようですが、それを後押ししたのはあのサポーターの数だったのではないでしょうか、
とのことでした。
そして、その多数のエスパルスサポーターが徳島に来たことにより、上田さんの帰路が思いも寄らぬことになってしまいました。
ここで会話の内容を事細かく書くと穿った見方をする人、要するに癒着のように勘違いされる方が多いかと思うので割愛しますが、私は審判の方々とただ単にお話しをするのが大好きなだけで、エスパルスに有利に笛を吹いてもらうお願いをしているつもりは全くありませんので誤解なきよう。
と書いても誤解する方は多いのかもしれませんが。
なぜ、このようなことを書くのかというと先日のチャンピオンシップ第1戦の家本主審への報道バッシングがあったからです。
①第1戦で決勝点となったPKのジャッジに対して鹿島の選手が誤審と騒ぐ
②それをマスコミは取り上げ、誤審である報道
③さらに家本さんのSNSで浦和の選手と繋がりがあったため浦和寄りの判定だったと騒ぐ
①はともかくも②、③については
②誤審ではない=マスコミの勉強不足
③繋がりがあってなぜそれがなぜ浦和寄りになるのか。審判を蔑視しすぎていないか。
特に②については報道してからルール知らずの誤報なのに謝罪がないのはどういうことなのかと思っています。
また、過去の試合のことまで蒸し返しているようです。
マスコミがよってたかって審判叩きをするのは
物言えぬ者へのイジメ
なのではないでしょうか。
また誤報なのですから
「間違っていたら謝る、悪いことをしたら謝る」
のが人間としての最低限のマナーではないでしょうか。
うまく書けませんが、以前にも紹介したアルビレックス新潟の「アルビレックス散歩道」の中で著者のえのきどいちろう氏が審判についてこのように書いていますのでご紹介します。
『 まぁ、「判定に泣かされる」というのはサッカーにはよくある話しです。反対に判定で幸運が転がり込むこともある。そこはトントンだと思うようにしないと、サッカーが窮屈なほうへ行くんじゃないかなと思います。(略)
もちろん正しくなくていいなんて言っているんじゃないですよ。そこにはフェアな基準があるべきだと思う。だけどアレですね、究極のところで僕は
「友達が原っぱに何人いて、2で割ると何人ずつのチームになって、残っちゃったヤツが審判やってくれてる」
みたいな姿を理想だと思ってるんですよね。プロの試合は原っぱの草サッカーではあり得ないんだけど、審判もサッカーファミリーの大事な仲間だと思いたい。』
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コメント
申し訳ない
クレーマーです(笑)
あっちゃいけませんが
エスパ有利の判定には
スタンディングオベーション!
テセじゃありませんが
失敗した選手へも叱咤叱咤です
投稿: REI | 2016年12月 6日 (火) 12時38分
審判のかたは観客からリスペクトを受けとる場がないので大変ですね
観客もそうした場がないので尊重する気持ちを忘れちゃうのかも…
自分は、試合前のマッチコミッショナーと審判の紹介の時に拍手があってもいいかもしれない、と思って今シーズンからひっそり一人でやってます
投稿: 通りすがりのなんとかサポ | 2016年12月 6日 (火) 17時45分
>REIさん
クレーム撲滅キャンペーンのつもりではないので気になさらずに(^^;
私も昔は言っていた口なので。
>通りすがりのなんとかサポ
コメントありがとうございます。
審判の評価する機会がないのも問題の一つですよね。
①よくやって当たり前、悪くやるとバッシング
②飴と鞭の鞭ばかり
紹介時の拍手、とてもいいことだと思います。広まるといいですよね。
投稿: さかた | 2016年12月 7日 (水) 05時56分
さかたさん、いつもありがとうございます。
私は、試合前のウォーミングアップ時、選手たちではなく、審判団のみなさんのアップの様子を見るのが好きです。鍛え上げられた肉体(そこばかり見ているわけではありません!)、誰をも寄せ付けないようなピリッとした雰囲気…黙々とアップを続けるみなさんにいつも、すごいなぁと「プロ意識」を感じています。
清水・対戦相手の選手と共にピッチに立つ審判団のみなさんは、応援する選手たちと同じ「プロ」であるはずなのに、何だか選手たちより下に見られてしまっているような気さえします。それは違うと思います。
審判団のみなさんへのリスペクトの気持ち、あらためて考えなければいけませんね(紹介時の拍手、ステキですね!このように、審判のみなさんへの気持ちを表す方法がもっとあればいいのに…)。
投稿: 富士の麓のオレンジ夫婦 | 2016年12月 7日 (水) 08時29分
オレンジ夫婦さん
いつもコメントありがとうございます。
審判の方々への敬意などの“認知行為”はリーグとして何か対策をしてもらうとともに、我々見る側も意識の醸成が必要だと思っています。
厳しい見方ですが、現在はJリーグとしてアウォーズで表彰するくらいしか対策をしていないようですから。
一朝一夕には文化は根付きませんがJリーグとして対策を早急にお願いしたいところです。
投稿: さかた | 2016年12月 8日 (木) 06時12分