道東の旅(厳冬の造形美アイスバブルなど)
先週、派遣さんに聞かれました。
「さかたさん、週末はどこに行くんですか?」
毎週末、落ち着きもなくフラフラしているので、今度はこの人はどこに行くのだろうか?
と思っているようです。
先週まで名前すら知らなかった“アイスバブル”を見に十勝の糠平湖(糠平ダム)に行ってきました。
アイスバブルは、湖底からわき出たガスなどが湖面近くで円盤状に凍り、層状に閉じ込められる現象。湖面が凍ってから雪が降るまで観察できるそうで、今年の十勝地方は23日までは数十年ぶりに降雪も少なく、湖面広範囲で見ることができていたそうです。
残念ながらその後降雪があり、見ることができる範囲は小さくなりました。
まずはわかさぎ釣りの方々も使っているこちらの駐車場へ。
歩いて10分程度で全面凍結中の湖面に出ることができます。
早速、見ることができました。
遠望はウペペサンケの山並み。
この左側に昨秋登ったニペソツがあります。
手前がアイスバブルです。
せっかく来たので、有名なタウシュベツ橋梁まで湖面を歩いて見てきました。
こちらがタウシュベツ。
手前は糠平湖名物のきのこ氷り。
【タウシュベツ橋梁】
北海道・上士幌町の旧国鉄士幌線が廃線になって30数年。水没することから「幻の橋」で知られるタウシュベツ橋の崩落が進んでいる。地元関係者らは、「今年で見納めではないか」と毎年懸念している。
旧士幌線は、大雪山国立公園内を通っていることから、形の美しいアーチ橋がいくつもかかっている。中でも、水位によって姿を現す「幻の橋」として人気なのがタウシュベツ川にかかるタウシュベツ川橋梁(通称メガネ橋)だ。11のアーチは古代ローマ時代の水道橋を思わせる美しい造り。
タウシュベツ橋梁はJRのフルムーンキャンペーンのポスターの撮影地で選ばれたことから全国的に知られるようになった。
その橋梁にも氷のきのこがニョキニョキ。
冬の造形美は風化を促進させます。
橋の下にはフロストフラワー。
ここでも数回紹介した北海道でのみ見ることができる現象です。
【フロストフラワー】
白い花の正体はズバリ、水蒸気の結晶です。
どのようにして生まれるかというと、まず、湖面から蒸発した水蒸気が凍って、氷のカケラなどの小さく突起した部分にくっつきます。その突起を中心に水蒸気が次々に凍りつき、結晶となって大きく成長し、美しい花のような形になるというわけです。
「フロストフラワー」が育つには、いくつもの自然条件が必要です。
まずは、湖の表面が凍っていて、氷の上に雪が積もっていないこと。そして、その氷があまり厚くないこと。ワカサギ釣りができるくらい十分に氷が厚くなってしまうと、水蒸気が立ちにくいので、霜ができづらくなってしまいます。
次に、気温がマイナス15℃以下であること。氷の表面から立ち上る水蒸気が一瞬にして霜になるには、空気がキーンと冷えていなければなりません。放射冷却で冷え込みが厳しい朝などは、出会えるチャンスです。
そして、風が吹いていないこと。せっかく夜中に霜の花が育っても、朝方に風が吹いてしまうと一瞬にして消えてしまいます。
糠平湖では写真愛好家はアイスバブルに夢中で、フロストフラワーはそれほど注目されていないようでした。
冬の造形美を堪能してこの後にタンチョウを見に東進、釧路方面へ向かいました。
ps.エスパルスネタ皆無だったので、この日の私のウェアを紹介。かなり前に発売されていた真っ黒なベンチコート。
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